お土産

去年12月にオーストラリアに到着したワーホリの女の子と仲良くなる機会があった。

車のない彼女の送り迎えを2度ほどしたら、彼女が私に日本からのプレゼントなるものをくれた。

きれいな包装紙に包まれたそれは、とらやの羊羹だった。

 

彼女の気持ちはとても嬉しかったのだが、羊羹は、日本に住んでいる時から好んで食べるものではない。

とりあえず嬉しいフリをして頂いたのだが、以前に頂いた羊羹と同じく、これも冷蔵庫の隅に半年以上忘れられた存在となったあげく、思いついて冷蔵庫の大掃除をした日にゴミ箱に入れられる運命だと思う。

でも、もらってすぐ捨てるというのも悪いし、だからと言って、「羊羹は好きではないので結構です」とも言えなかったし、他の誰かにあげようと思っても、大体みんな「私も食べないのよね」と言われるだけなので、結局半年ほど冷蔵庫の肥やしになる運命からは逃れられず。

 

いつも思うのだがら、今どき、羊羹をもらって嬉しい人っているのだろうか・・・。

私に限って言えば、神戸育ちなので、子供の頃から和菓子ではなく、洋菓子で育っている。

昔、ユーハイムの工場が学校の近くにあり(今は移転しているが)、バームクーヘンを焼く甘い香りを嗅ぎながら勉強してきた私としては、バームクーヘンは懐かしい故郷の味だが、羊羹は懐かしいものでもなんでもない。

あの甘さも食感にも、郷愁は全く湧かない。

 

大体、羊羹を私にくれた人は28歳。

彼女も果たしてオーストラリアで羊羹をもらったら嬉しいのだろうか。

 

海外に行かれる人は、海外へのプレゼントとして空港で羊羹を買うのは止めた方がよいと思う。

海外に住む日本人に喜ばれるお土産として、私のオススメは、日本の美味しいクッキーやケーキ、ちょっと高級なお茶や海苔。

安物なら、この辺のスーパーマーケットでも、ましてやダイソーがある私の住む街では、3倍弱の値段はしても、簡単に手に入るが、ちょっと高めのものは手に入らないし、売っていたとしても、3倍弱の値段だと手が届かない。

 

または3足1000円で売られているソックス。

あれは、オーストラリアから日本に遊びに行ったオーストラリア人の友達が、お土産に山程買っていた。

子供のいる家庭へのお土産なら、日本のキャラクター付きの文房具もオススメ。

 

ついでに言えば、風鈴やら手ぬぐいやら差し上げても、断捨離の対象になるだけなので、お土産にはやめた方が良いと思う。

ま、漢字の書かれたTシャツなどは、サイズがわかっているのなら、着てもらえるかもしれない。

 

そう考えると、海外用にお土産を買うのは難しいなあと思う。

特にオーストラリアは食べ物の持ち込みに関してうるさい国なので、買う方も困るのだろう。

ただ、多分失敗しないかもと思われるのが、日本茶である。

最近こちらはグリーンティーブーム。

抹茶ラテもスターバックスで売っている。

お茶は軽いし、もし差し上げる人が飲まなくても、その人と友達が喜んでもらってくれる可能性大。

どうか羊羹だけはやめてほしい。

 

 

 

 

 

とにかく暑い。。。

ここ何週間も気温が30度を超える日々が続いている。

今日は久しぶりに29度と30度に1度足りないのだが、湿度が高くて汗が止まらない。

電気代にビクビクしながら毎日朝から夜までクーラーを点けっぱなしにしている。

 

35年前に初めてオーストラリアに来た年の夏は、30度を超える日などほとんどなかった。

たまにあっても湿度が低かったので、日陰に入ると涼しく感じた。

こんなに毎日30度というのはここ数年で、それも湿度が高く、私が住む都市は亜熱帯に属していたはずなのだが、いつの間にか熱帯気候に所属するようになってしまったようだ。

 

日本も今年はいつまでも暑かったようだが、本当に異常気象が世界全体を覆っていて、なんとかしないといけないと思う。

・・・と言いながら、今日もクーラーの効いた部屋から一歩も出られずにいる私にできることとはなんなのだろうか。

クーラーを切ること?

それは無理・・・。

ワーホリ達の職探し

パンデミックの為に長期に

渡ったオーストラリアへの入国規制が終わってから、一年以上が経つ。

この一年で、日本からの留学生、英語の短期研修生、そしてワーキンホリデー達がものすごい勢いで戻ってきている。

 

私は短期長期に関わらず、こちらに住む日本人達の生活お役立ちクラシファイド的なFBにのページに参加しているのだが、ここで最近よく見かける投稿でちょっと気にかかるものがある。

それは、「先月ワーホリビザでケアンズに到着しました。なかなか職が見つかりません。情報ある人、連絡ください。何でもします。英語は全く話せません。」的な投稿である。

日本から来ている若者を助けてあげない気持ちは山々なのだが、これはちょっと丸投げ過ぎないだろうか。

 

特に気になるのは、「英語は全く話せません。」と、まるで英語が話せないのが特技でもあるような書き方。

雇ってもらいたいのなら、せめて「英語は初心者レベルですが、スムーズに会話ができるように頑張っています」とか、「今は英語学校の初級コースですが、次の一ヶ月で中級レベルに行けるように勉強中です」とか、もっとやる気のある、ポジティブな書き方ができないのだろうか。

 

もちろん英語が全く出来なくてもできる仕事はあるのだが、英語が出来ないと宣伝してしまうと、それを利用して、オーストラリアの法律で決まっている正式な雇用契約を結ばず、まともにお給料を払ってくれないような店で、騙されて、こき使われるのではないかと心配してしまう。

その場合、文句を言いたくても、英語が出来ないばっかりに、言いくるめられてしまうかもしれない。

 

日本でも、アジアからの研修生をこき使って、まともな住居の提供や決められた額の賃金を払っていなかった極小企業が問題になっていたのを新聞で読んだことがある。

こういう事が、オーストラリアでも起こり得る。

 

若い時は色々な経験を積めば良いし、その上で、時には大変な目に遭うこともあるだろう。

英語だって、最初は全く分からずに、お互いに誤解して不愉快な目に遭うことだってあるだろう。

しかし、注意すれば避けられる詐欺や危険はたくさんある。

 

どうか「英語全くできませ〜ん。これからも勉強する気はありませ〜ん」でトラブルに巻き込まれないようにと、オバサンは気を揉むのであった。

 

 

 

 

テニス

去年の年末からオーストラリア各都市で始まった一連のテニスの国際試合が、現在メルボルンで行われている四大大会であるオーストラリアオープン、男子のファイナルを最後に、明日終わる。

昨日はジョコビッチがイタリアのシナー選手相手に1セットしか取れずに敗退するという番狂せが起こり、手に汗握りテレビにかじりついてしまった。

 

この一ヶ月、ほぼ毎日、クーラーの効いたリビングのテレビの前でテニスを見ていたので、気がついたら今年の最初の一ヶ月が終わっていたという有り様。

月曜日から何をしようかと思ってしまう。

 

それにしても、今年のブリスベンは暑い。

今日の気温は34度。

毎日30度を超える暑さなので、たまに30度を下回る日が来ると、涼しいとさえ思ってしまう。

 

反対に、オーストラリアオープンが行われていたメルボルンは、今回の大会中には、異常な暑さの日はなかったようで、良かった。

何年か前、40度近い気温の中で試合が行われ、冬のヨーロッパから来ているほとんどの選手は真っ赤な顔をして、苦しそうにボールを追っていた。

それでなくても、メルボルンは一日の間に四季が来ると言われている程気温の差が激しいところである。

今年の大会中は、暑かったとは言え、普通の暑さで良かった。

明日の大会で決勝に残った二人もイタリアとロシアからの選手なので、暑さではなく、ボールの行方に集中できる試合をしてほしい。

 

ケトダイエット

先週末、ニュージーランドに住む友達夫婦がうちの家に泊まりに来た。

30年来の気のおけない友達で、オーストラリアに来るたびに必ずうちの家にまず泊まりに来て、こちらに住む友達に会ったりしている。

彼らの友人夫婦であるケリーとニッキーに、日曜日、ランチに出かける約束をしていたそうなのだが、私も一緒にどうかと誘ってくれた。

 

この日の気温も32℃。

カップル二組とお邪魔虫の私との5人で、リバーサイドのクーラーの聞いたレストランでまったりとした2時間を過ごす。

 

この夫婦、ケリーはステーキを、ニッキーはラム肉を頼んでいたのだが、両方の皿には大きめの肉がデンっとのっているだけで、サラダや付け合せのポテトなどはついていなかった。

 

ランチが終わってもおしゃべりは続き、では食後のデザートでも頼もうかとなった時、ケリーが「僕たちはケトダイエットをしていて、甘いものは止めているから、遠慮するよ」と言った。

 

「それって、一週間とか2週間とか期限限定でやるの?」と聞いてみると、「いや、もう半年くらいやってるかな?」という答え。

 

ケトダイエットの事は時々聞くのだが、実際にどんなものを食べて、どんなものを食べないのか知らなかったので、ちょっと聞いてみた。

すると、基本的に肉や魚が中心で、消化する時に糖分となるものは徹底的に避けるらしいのだ。

道理で彼らのお皿の上には普通ならサイドについてくるサラダやポテトがなかったわけだ。

 

ケリー曰く、この半年間、ほとんど毎食「肉中心」というより、「肉だけ」しか食べていないらしい。

「時々ブロッコリは食べるけど、それくらいかしらね?」と奥さんのニッキー。

それ以外の野菜や果物は摂らないそう。

 

「このダイエットを始めてから、頭がすっきりして、快適な毎日を過ごせるようになったんだ。以前は午後はいつも疲れてぐったりしてたんだけれどね。何よりも、体重が随分減ったよ。」

私から見たら、この友人夫婦はふたりとも今でもぽっちゃりしているように見えるのだが・・・。

 

彼らと別れてから、私はニュージーランドからの友達夫婦に、「ケリーとニッキーの食生活、あんまり健康的じゃない気がするんだけれどね。肉だけで、野菜や果物を摂らないって、食生活のバランスが全然取れてないよねえ。あんな食生活を半年もしてたら、そのうち病気になるんじゃないのかなあ・・・?」とチラッと言ってみた。

 

「そうなんだよ。僕達もそう思うんだけれど、彼らが良いって信じているものを頭ごなしに否定できないから黙ってるんだよ。でも実際、ケリーは随分痩せたのは確か。」

「でも、前は二人共、コーラが大好きで、水みたいに飲んでいたからね。ま、痩せたのはコーラを止めたからかも・・・」と言っていた。

 

私は知り合いでソフトドリンクを毎日水を飲むように飲んでいて、糖尿病になった人を知っている。

彼女もかなり太っていた上に糖尿病になったので、ダイエットコーラに変えたのだが、それもどうなのか・・・。

せめてソフトドリンクを水に変えるだけで充分健康を取り戻せると思うのだが、そこにひたすら肉しか食べないケトダイエットが入り込んでしまうとは・・・。

 

「食事はバランスよく摂りましょう」と、誰か言ってあげてやって・・・と思った日曜の午後であった。

 

 

 

外は熱風

最近ずっと30度を超える気温が続いており、身体が麻痺して、30度を切ると過ごしやすいと思える程になってきた。

そして今日は、とうとう34度を超えた・・・。

暑くなる前にと、朝5時半に犬の散歩に出たのだが、30分歩いて帰ってきた時には汗でぐしょぐしょ。

そのままこのタウンハウスの住民専用プールに飛び込み、15分ほど泳いで身体の熱さを沈めてから水のシャワーを浴びた後、すぐにリビングのクーラーを入れる。

窓に近づくと、外気の熱風を感じる。

そしてそのまま、クーラーの下のソファーに腰を掛け、テニスのオーストラリアオープンを見ていたら、あっという間に半日が終わってしまった。

外はまだ恐ろしい程日差しが強い。

 

私の住む街の気候は、亜熱帯地域に属するとは言え、10年ほど前まではこんなに暑くはならなかった。

30度を超える日もあったのだが、湿度が低かったので、太陽の下は刺すような日差しでも、日陰に入ると比較的過ごしやすかったのである。

日本の夏のような湿度の高い夏はここ数年から始まった。

 

もうどこもかしこも異常気象で本当にどうなっているのかと思ってしまう。

せめて家にプールがついているだけでもマシだとは思うが、年々値上がりする電気代のこの夏の請求が恐ろしくて、それだけは肝が冷える日々である。

 

 

ニュージーランド訛

先日からオートマチックのガレージドアを開け閉めの際、ガラガラと大きな音をたて始めたので、一昨日、ガレージドア専門業者に来てもらった。

どうやら20年毎日開けては、閉めるを繰り返していたうちのガレージドアは、その寿命を終えようとしていたのだった。

ドアを見に来てくれた業者は、一目で分かるニュージーランドはマオリの人で、身体もラグビーの選手の様に大きいのだが、言葉も非常に強いニュージーランド訛だった。

 

ニュージーランド英語とオーストラリア英語は似ている勘違いしている人が多いのだが、よく聞いてみると、ニュージーランド英語にはある特徴がある。

それは、普通だとエ、又はエーと発音する単語は全てイ、又はイーと発音する。

例えばラジオステーションのFMは、エフエムではなく、イフイムと聞こえる。

その代わり、イやイーと発音する単語はエ、又はエーと発音する。

 

ニュージーランドに住む娘のところに遊びに行った際、毎朝車の中で聞いていた「FM90、The Hits」というステーションで、DJが「イフイム・ナインティー、ザ・ヘッツ」と言うので、思わずプッと吹き出していた。

 

娘に「さすがニュージーランドだね。ヒッツ(Hit)をヘッツって言ってるね」というと、「そう、私は今まで特に気が付かなかった」と言っていたのだが、先日電話で話した時、「ママのお陰で、私も今はヘッツにしか聞こえない」のだそうだ。

 

毎日聞いていると、そこの英語が自分にとっての標準語になっていくようだ。

もはや私にとっては、トゥデイ(Today)がトゥダイとなるオージーイングリッシュが標準語。

それだけオーストラリア生活が長くなったという事なのであろう。